僕たちはスターじゃない

(ぼくたちはすたーじゃない)
初演日:0/0 作者:いりみつ
ぼくたちはスターじゃない(ぼくスタ)  

主な登場人物

貴志・・・大学生三年。演劇サークル所属。高校時代から演劇部で脚本担当。今回『ぼく    
たちはスターじゃない』の再演を決める。

亘(わたる)・・・大学生三年。貴志の高校時代の演劇部からの親友で、同じ演劇サーク        
ルに所属。

星ひかり・・・「あの星からやってきた」人物。それ以外には何も覚えていない。海の願       
いを叶えるべく奔走するが......。

星野海(ほしの うみ)・・・小さな町工場の事務員として働く女の子。高校時代は貴志・
亘と同じ演劇部に所属していた。

��井そら(たかいそら)・・・貴志・亘と同学年の演劇部員。現在は劇団所属。高校時代            
から芸名としてこの名前で通している。

アカリ・・・貴志による台本『ぼくたちはスターじゃない』登場人物。「流れ星にのって
タケルに呼ばれる。タケルの願いを叶えて故郷の星へ帰りたい」という設定。     高
校時代、そらが演じる。

タケル・・・貴志による台本『ぼくたちはスターじゃない』登場人物。演劇部員。亘が演     
じる。「自分の夢は自分で叶える。」というが。

演出・・・劇中劇『僕たちはスターじゃない』の演出を手がける。貴志が演じる

劇団員......劇中劇『僕たちはスターじゃない』の劇団員。全員で行う。

工場の男

スタッフの男






配役表

aー貴志・演出・役者2・
bー亘・タケル・工場の男・スタッフの男
cー星ひかり・役者1(C)・役者3(D)
dー星野海・アカリ(D)・役者3(C)
eー��井そら・アカリ(A〜C)・役者4

































1. 河原の土手で寝ころぶ貴志、その下の広場では子供たちが歓声を上げながら遊んで
いる。空には一番星が微かに光り始めていた。

(貴志のそばにあるラジオの声)
・・・天気をお伝えします。・・・今夜は晴れ。気温は・・・。

cひかり・・・うそよ。雨が降るわ。

a貴志・・・えっ!?

 少しずつ降り出す雨の音

a貴志・・・雨だ。で、誰、お前?

cひかり・・・私はひかり。星ひかり。あの星からやってきたの。

a貴志・・・で?

cひかり・・・黙ったまま大きく頭を振る。(その後、頭を抱えてうずくまる)

 だんだん大きくなっていく雨音。子供たちが声を上げながら蜘蛛の子を散らして帰って
行く。

転換。

2. 大学の食堂。貴志と亘が昼食をとっている。学生のざわめき。

a貴志・・・亘、今日の坂井の講義、代返頼めない?

b亘・・・ええっ、貴志君、また?もうまずいでしょ?

a貴志・・・悪い、ちっと調子悪くて。坂井なら大丈夫でしょ?ノリがいいから。

b亘・・・どうすんだよ?

a貴志・・・(歌い出す貴志)♪〜勉強しまっせ、大学のサカイ、この人、ウソは申しま      
せん〜

b亘・・・古いよ。......。代返しとくよ。で、今度の定演の演目決まったのかよ?

a貴志・・・うん、「ぼくたちはスターじゃない」にしようかと思うんだ。

b亘・・・えっ、高校時代やったやつ?

a貴志・・・うん、えーっと、昨日さ、......。

転換

 (回想)夕方の街角、仕事を終えたサラリーマンが足早に家路を急ぐなか、ショウウィ
ンドウを眺める一人の少女がいる。

b工場の男・・・あれ、海ちゃん。こんな時間まで何してるの?

d海・・・あっ、こんばんは。

b工場の男・・・そうか、海ちゃんも働きずくめだもんね。たまに休んで、こんなおしゃ        
れして、デートでもしなきゃだよな?

d海・・・(愛想笑いをして)明日も早いのでこれで失礼します。

a貴志・・・(ソデから登場、通りかかり目を細める)あれ、海か・・・。

転換

3.その日の星空の下、公園で声を出す練習している少女、海。そこにひかりが通りか  か
る。

d海・・・あ、い、う、え、お、あ、お、か、き、く、け、こ、か、こ・・・

cひかり・・・(声に気づいて、海に近づく)きれいな声ね。

d海・・・あ、こんばんは。ご迷惑でしたか?すぐやめますので・・・。

cひかり・・・いいわよ、気にしなくて。私、星ひかりって言うの。あの星からやってき       
たの。

d海・・・私は、星野海。......。「あの星からやってきたの」か。ふふふ、なつかしいな。

cひかり・・・なつかしいって?ねえ、何か知ってるの!?

d海・・・?、何かって?......ううん、ただ懐かしいなって。高校の時のね、劇のこと思     
い出したから。

cひかり・・・そう。実は私、ほとんど自分の記憶がないの。自分のことに関する記憶を       
なくしてしまって。ところで、それ、どんな劇なの?

d海・・・流れ星にお願いをすると、流れ星からやってきた人が願いを叶えてくれるって     
お話です。

cひかり・・・ふーん。面白そうだね。星から来た人が願いを叶える、か。で、貴方の願       
いは何なの?

d海・・・え?

cひかり・・・星から来た人が願いを叶えるんでしょ?ねえ。あなたの願いはなあに?

d海・・・私の願い......。うーん。なにも思い浮かばないなぁ。

cひかり・・・えー。何かないの?

d海・・・「願いを見つけること」が願いかな。

cひかり・・・なにそれ?......。ね、夜ここにいること、多いの?

d海・・・うん。

cひかり・・・じゃあ、私が貴方の願いを叶えてあげる。

d海・・・ふふふ、私が貴方の願いを叶えてあげる、か。ほんとうに何から何まで一緒ね。     
なつかしいわ。

cひかり・・・さっきの劇の話?ね、どんなお話なの?教えてよ。

d海・・・そうね、えーとね、......。

転換。

4.大学の食堂。貴志と亘が食事を終えて空になった食器の前で話を続けている。昼休み 

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