脚本は恋文のように

~みんなを幸せにするホントの話~

(きゃくほんはらぶれたーのように)
初演日:0/0 作者:いりみつ


























 この脚本もまた、愛しい俳優へのひそやかな恋文なのである。

























   脚本は恋文(ラブレター)のように
   〜みんなを幸せにするホントの話〜

あらすじ
 荒川萌美(あらかわもえみ)は高校一年生。
この四月、友達の中田華枝(なかたはなえ)と共に地元・埼玉県の公立高校へと進学した
。入学者オリエンテーションを見て、入部する部活を探す萌美と華枝。部活動見学で様々
に見た結果、華枝は中学校の時に続いて演劇部へ、萌美は、文芸部へと入部した。
 萌美の両親は母は俳優、父は脚本家。姉は大学に行きながら小劇場の俳優をしている。
そんなわけで、萌美は幼い頃から演劇を見るのが大好きであった。もちろん、出演歴も生
半可ではない。演劇はもちろん、子役にしてバレエ、オペラ、までこなす。
 「なんで、文芸部なんか入ったの?」華枝を始め、みんながその理由が分らない。しか
し、萌美には文芸部に入りたい理由があった。
 「わたし、あなたの脚本(ほん)を書きます」

登場人物

高校の人々

荒川萌美(あらかわ もえみ)
 高校一年生。脚本家の父、正晴と俳優の母真美(芸名荒川澪【あらかわみお】)との間
に生まれた荒川家の次女。演劇一家に生まれ、幼い頃より演劇を見て育つ。父母の影響で
、ミュージカルを好きになり、習い事はバレエとオペラ。高校では、何故か文芸部に所属
して、みんなに不思議がられる。

中田華枝(なかたはなえ)
 高校一年生。萌美のクラスメート。中学校の頃より萌美と仲良くしていた。華枝が演劇
部であったことから演劇を通して萌美と仲良くなる。

稲田稔(いなだみのる)
 高校三年生。文芸部部長。SFから推理小説まで書きこなす。小説「稲妻と青年」が高
文連の文芸コンクールで銀賞となる。萌美に一目惚れしてしまう。

中島優海(なかじまゆうみ)
 高校一年生。新入生の文芸部員。��谷の強引な勧誘で文芸部に入る。萌美と仲良くなり
、萌美の作品に付き合わされている。「商研クレージーキャッツ」の大ファン。��谷類が
��谷ルイと同一人物であることを知らない。

��谷類(たかやるい)
 高校二年の男子文芸部員。萌美と優海の先輩。実は��谷ルイの名義で「商研クレージー
キャッツ」を執筆。商業女子(商女)の間で大人気となる。読者から付けられたあだ名は
ルイ姉さん。しかし、一般の読者は��谷ルイを女性だと思っている。萌美の作品に興味を
持つ。萌美の作品を利用して優海に迫りたいと考えているだけである。

花形樹(はながたいつき)
 高校三年。演劇部部長。一八〇センチの長身で文字通りの花形俳優、ではあるが、極度
の恥ずかしがり屋。そのため、主役にならない。周りの高校からはなぜ、そんな役をして
いるのと不思議に思われている。本人は自分に合う脚本がないから主役はしないと公言し
てやまない。

勅使河原正充(てしがわらまさみつ)
 高校二年。演劇部副部長。歌もダンスもこなす秀才俳優。見た目と演技とのギャップに
驚く人が多い。萌美の作品を見て、萌美のことを好きになってしまう。

安田優(やすだゆう)
 演劇部顧問。四十二才。国語教師。大学時代は女優として活躍し、玉川澪と共演。二大
看板女優と呼ばれた。教員になってからは演劇の脚本・演出を手がけている。埼玉県の中
央発表会に進出し、芸術劇場で公演することが夢である。羽目を外してしまいがちで、演
劇部員はヤスリンとして恐れている。

市谷(いちや)
 国語科教師。文芸部顧問。殆ど部活動には顔を出さない。


荒川家の人々

荒川正晴
 和美、萌美の父。四十二才。会社員をしながら脚本を書いており、劇団「開幕直前!」
に所属。「開幕直前!」の他に、たまに小さな劇団に脚本を書き下ろしている。大学時代
に玉川澪と出会う。

荒川真美
 和美、萌美の母。四十二才。専業主婦の傍ら舞台俳優を続けている。現在は劇団「開幕
直前!」に所属し荒川澪として活躍。大学時代、「澪標(みおつくし)」で玉川澪として主
演をし、好評を博す。

荒川和美
 大学三年生。劇団「開幕直前!」に所属。そのかたわら、様々な劇団の客演をしている
。「澪標(みおつくし)」の主演をしないかと持ちかけられ、出演することを決める。役ど
ころは母と同じ、澪の役。目標とする女優は玉川澪と密かに思っている。




















プロローグ

 机に座って脚本を書く萌美。書きながら、モノローグをする。その周りに、ダンスをす
る出演者。モノローグの終わりともに萌美を囲むようにする。

萌美    私の名前は荒川萌美。劇作家。劇作家ってね、お芝居の台本を書く職業。お
父さんも言ってた。すてきな脚本はみんなを幸せにする人生の設計図。書いた
人、演じる人、見てくれる人の思いが一つになったときに最高の舞台をつくり
だすって。だから、私は、今日もあなたのことを思って作品を書くわ。      
      脚本は恋文(ラブレター)のように、ね。

静止。暗転。転換。

一.

 萌美がリビングでDVDを見ている。その
そばで和美が脚本を読みながらやってくる。

和美    萌美、またそのDVD見てるの?澪標。

 萌美、DVDを止めて声の方に顔を向ける。

萌美    あ、お姉ちゃん。これ、滅茶苦茶いい話だよね。お母さん、本当に綺麗。お
母さんもお姉ちゃんも背が高くてスタイルもいい。何で私だけ背が低いの?

和美    また、あんた、それ言ってんの?萌美、あんたは十分かわいいよ。
     あんたは背が低いからバレリーナでいられるのよ。それに、役者としたってあ
んたは十分魅力的。演劇だって美男美女だけでは成り立たないのよ。お母さん
、東北弁で演技させたらとてつなく上手だったってお父さん言ってたし。

萌美    でも・・・。

真美    和美、萌美。ごはんできたわよ。運ぶの手伝ってよ。

和美・萌美 はーい。

 和美・萌美・真美、夕飯を運んでくる。三人でソファーに座って食べ出す。萌美、澪標
のDVDを再生する。

和美    お父さんは?

真美    残業だって。

萌美    お母さん、本当に綺麗だよね。澪標、本当に大好き。

真美    そうね。澪標は本当に特別な作品だから。それより、和美、あなたが今度出
演する舞台って澪標なんでしょう?

和美    うん。私、お母さんと較べられるのかなあ?

真美    (DVDを消して)私の演技は参考にしないでね。真似なんかしちゃダメよ


和美・萌美 えっ?

真美    当たり前じゃない。和美には和美の演技をして欲しいわ。そしてね、この本
をあなたに渡した人の思いに応えて演技をするの。すてきな脚本はみんなを幸
せにする人生の設計図だから、あなただけのすてきな演技ができれば、あなた
だけの幸せを表現して、みんなを幸せにできるわ。さっ、食べ終わったら食器
の片付け手伝ってよね。

和美・萌美 はーい。

萌美    お母さん、お姉ちゃん、今日ね、学校でね。

 フェードアウトで暗転。

 明転。食器を運ぶ三人。真美、洗い物のためリビングから去る。萌美、和美は戻る。

萌美    お姉ちゃん。

和美    何、萌美。

萌美    お母さん、お父さんと同じ事、言ってたね。

和美    よい脚本の話?

萌美    うん。

和美    萌美、澪標って言葉の意味、わかる?

萌美    知らない。

和美    そのうちにわかるかもね。じゃあ、私も部屋に戻るね。DVDもいいけど、
ちゃんと消して、部屋に戻って寝なさいよ。じゃあね。

 萌美、DVDをつけて再び見始める。暗転。

二.

 翌日。放課後、萌美と華枝が教室でおしゃべりをしている。

華枝    萌美、何見てるの?

萌美    百人一首のプリント。華枝、これ覚えられそう?

華枝    やばい。(萌美の見ているプリントをのぞき込んで)萌美、どこまで覚えた
の?って、あんた、そんなところまで覚えたの?速くない?

萌美    えっ?違う、違う。別にここまで全部覚えたわけじゃないよ。ただ、この歌
が気になったんだ。
 わびぬれば 今はた同じ 難波なる みをつくしても あはむとぞ思ふ 
元良親王。

華枝    ふーん。そんな和歌になんかあるの?

萌美    みをつくし。

華枝    みをつくし?......ああ、萌美のお母さんの劇、タイトルが「澪標」だったよ
ね。何か関係あるの?

萌美    知らない。お母さん、劇の中で、これ言ってたんだよね。気になっちゃって
さ。

華枝    じゃあさ、これから聞いてみようよ。部活動見学で演劇部にいくから。顧問
が、安田先生だし、国語の先生だからちょうどいいじゃん。萌美、演劇部入る
んでしょう?

萌美    うん。

華枝    じゃあ、行こう!

 萌美、華枝、下手より去る。上手より、安田先生と演劇部員が登場。

安田    おい、しっかり走ってこいよ。

部員    はい。

勅使河原  花形先輩、なんで俺たちこんなに走ってるんですか?

花形    知らないよ、俺に聞くなよ。

勅使河原  先輩、部長でしょう?はっきり意見して下さいよ。

 萌美、華枝、上手より出てくる。

萌美    華枝、あそこ。いた。

華枝    やっと、見つけた。演劇部。なんでこんなとこにいるのよ。

安田    うん。なんだお前ら。演劇部が舞台上にいて何で悪いんだ?

萌美    あんだけ走ってるのに舞台上っておかしいでしょ?

華枝    私たち、演劇部の見学に来たんです。

花形    新入生?

萌美    はい。先輩達、そんなに、どこ走っていたんですか?

勅使河原  そんなの、下手から上手までに決まってるだろ。

華枝    短かっ!その疲れ方、体力なさ過ぎでしょう。

安田    たしかに、お前の言うとおりだ。お前ら!もっと走ってこい!

勅使河原  今度はどこ走ってくるんですか?

花形    余計なこと聞くな。馬鹿。

安田    そんなの決まっているだろう?観客席だ。とりあえず三周くらいしてこい。
皆様に迷惑を掛けるなよ。

花形・勅使河原
      はい。じゃあ、行ってきまーす。

 花形・勅使河原、演劇部員、観客席の周りを走りに行く。よろしくお願いしますと書い
た紙と出演履歴を書いた紙を掲げながら、観客にアピールして回る※出演者・スタッフを
書いたボードを持って見せて回る。

華枝    先輩、頑張って下さいね。

安田    ちゃんとやってこいよ。で、お前らは演劇部に入部希望なんだな。名前は?

華枝    一年A組の中田華枝です。中学校から演劇してました。先生のことはワーク
ショップで見かけたことがあります。よろしくお願いします。

萌美    同じく一年A組の荒川萌美です。小さい頃から演劇を見てきました。
     ダンスとオペラは十年間くらいやってます。よろしくお願いします。

安田    荒川?お前、和美の妹か?

萌美    あ、はい。お姉ちゃん、知っているんですか?

安田    ああ。前の学校で演劇部の顧問していたとき一緒だったからな。そうか、真
美の娘も二人目か。

萌美    あの、母のこともご存じなんですか?

安田    大学時代の同期だ。演劇部でも一緒だった。澪標って知ってるか?

萌美    お母さんが主演の劇です。

安田    そこに私も出てるだろ?共演してた。

萌美    ああっ。印象が全く違うので気がつきませんでした。

華枝    安田先生、澪標に出てるの?

萌美    うん、ほら、舞美姐さん役の。

華枝    ええっ。あの美女がこれ?

安田    ケンカ売ってんのか、こら!

花形    (息を切らしながら)先生、終わりました。

安田    何でそんなに息が切れているんだ。大して走ってもないくせに。

花形    そんな。

安田    お前ら、真面目に走ってきたのか?観客の皆様に聞いてもいいんだぞ。荒川
、中田、ちょうどいい。お前ら、そこにいる皆様に聞いてこい。

 萌美、華枝、観客に聴きに行く。その後戻ってくる。

華枝    萌美、どうする?本当のこと言ったら先輩達、先生に怒られるよ。

萌美    でも、嘘ついたら私たちが怒られかねないよ。

安田    で、どうだった?

 萌美、華枝、安田に耳打ちする。

安田    ふん、そんなことだと思ったわ。
     まあ、いい。よし、視聴覚室に戻って二十分後、稽古を始めるから。
     役者、裏方、準備しておけよ。荒川と中田も見学、いいな。

三.

 視聴覚室。

 音楽に合わせて、勅使河原・花形が踊っている。勅使河原が少し遅れていて踊りの動き
が鈍い。花形は動きが良い。踊り終わって、花形は舞台から去る。

勅使河原  さあ、僕の元へ来るんだ。君のいる場所はここではない。

安田    はい、カット。

 花形、舞台に戻ってくる。

安田    おいおい、テシ。お前、まだ全然踊れてないよ。ターンが遅い。
     手が伸びてない。曲の内容に較べて表情が柔らかすぎる。たのむよ、
     見栄えがするという理由だけでお前にしたんだからさ。しっかりとやるには自
分で稽古するしかないだろ。ったく、花形がもう少し、愛想がいいといいんだ
けどな。あ、もうこんな時間か。会議に行ってくるから。ダンスの稽古しとい
て。

 安田、舞台から去る。

花形    ええと、一年生。紹介まだだったよね。テシ、自己紹介しよう。で、俺は花
形樹。この演劇部の部長をしている。俳優から音響、照明、舞監まで何でもす
る。よろしく。

勅使河原  俺は勅使河原正充っていう。勅使河原、長いからみんなテシって呼ぶ。お前
らもそれでいいよ。今回は俺が主演になってるんだ。よろしく。

 校内放送が入る。

安田    演劇部部長花形樹、至急職員室まで来なさい。

花形    げっ。

勅使河原  部長、なにやらかしたの?

花形    知らねえよう。じゃあ、行ってくるわ。あとよろしく。

勅使河原  ご愁傷様。

花形    うるせえ。

 花形、舞台から去る。

華枝    花形先輩、大丈夫ですかね。

勅使河原  さあな。

萌美    あの!今回の主役ってどうやって決めたんですか?

勅使河原  えっ?希望を取ってだけど。安田先生もさ、花形を主役にするつもりでいた
けど、あいつやりたがらないから。だから、安田先生、いつもあいつのこと怒
ってばかりいるよ。まあ、ぶっちゃけ、かっこいいのは俺のほうだけどね。

 萌美、華枝、白い目で勅使河原を見る。

萌美    はっきり言って、私は花形先輩の方が踊りもうまいし、演技も上手なんじゃ
ないかなって思うんですけどね。背も高くて見た目もいいし。

華枝    萌美、あんた勇気あんねえ。

勅使河原  まあ、いいよ。でもさ、あいつ。極度のあがり症なんだ。これでもだいぶま
しになったんだよ。安田先生にどやされて絡まれながら、演じてきて。でも、
あいつ、かっこつけんじゃん。だから、「自分に合う脚本がないから主役はし
ない」とか言ってんだぜ。ありえないでしょ。

萌美    じゃあ、自分に合う脚本があったら、主役するんですかね?

勅使河原  しらない。するんじゃないの。いつも、どっかに俺が演じたいと思えるよう
な脚本ないかねえと言ってるから。

萌美    じゃあ、私、花形先輩のために脚本書きます!

華枝・勅使 はあ!?

転換

四.

 文芸部部室。萌美を囲むようにして稲田、中島、��谷が座って話を聞いている。

萌美    という訳なんです。

稲田    じゃあ、花形のために脚本が書きたくて文芸部に来たのかな?

萌美    はい。でも、「稲妻と青年」も読みました。すごくいいです。稲田先輩のも
大好きです。

稲田    まじで!

萌美    はい。稲田先輩、大好きです!

 稲田、興奮していきなり椅子から立ち上がる。

優海    部長、いきなりたちましたね。

��谷    うん?部長はずっとたってたぞ。

優海    は?

��谷    まあ、荒川と話し始めたときからだろう。こりゃ、ぞっこんだな。

 ��谷、稲田の腰の辺りをじっと見つめる。

優海、気がついたようにして、��谷を思いきり叩きながら恥ずかしそうに笑う。

優海    やだ、先輩、どこ見てるんですか?

萌美    先輩、先輩も良かったら私の脚本をみて相談のって下さい。
 
 稲田、勢いよく頷く。

萌美    先輩、私の、見て下さいね。

稲田    荒川の、見るのか?

萌美    はい、よろしくお願いします。

 稲田、ひっくり返る。

萌美    大丈夫ですか?先輩。先輩!

��谷    中島、部長を連れ出して休ませてやれ。

優海    なんで、私が?

��谷    しょうがないだろ。このままにしといたらまずいと思うぞ。

優海    わかりましたよ。

 優海、稲田を起こして連れ出していく。

萌美    優海ちゃん、ありがとね。

優海    鈍感なんだから!

 優海、稲田を連れて姿を消す。萌美、帰宅する。

��谷    荒川萌美、小悪魔だな。こりゃ。

五.

 演劇部部室。花形と勅使河原が話している。

勅使河原  だから、お前のために、荒川が脚本を書きたいって言ってるの!     
で、荒川は文芸部に行ったの!

花形    テシ、そんなこと言ったって、それ、俺が悪いんかよ。

勅使河原  しらねえよ、でも荒川は演劇部に来ないんだよ。お前のせいで。安田先生、
かなり不機嫌だったぞ。

花形    えっ?!それはやばいな。

勅使河原  どうすんだよ。安田先生怒らせて、ヤスリンになったらどうすんだよ。まじ
、すげえ絡まれるからな。お前も知ってるだろ。

花形    ああ。あれ、絶対セクハラだろ。ちょっと、ヤスリン、止めて下さいよ、な
んてな。

 勅使河原、安田(ヤスリン)の物まねを始める。勅使河原と花形いちゃつく。

 その場に華枝と萌美がやってくる。

華枝    せ、先輩!

勅使河原  違う、違うんだよ。ヒデ。これはヤスリンが迫ってくるから。

萌美    ヤスリンて誰ですか?

華枝    安田先生のことよ。そうか、萌美は文芸部だから知らないんだっけ。ってヒ
デって誰よ?

花形    テシ、もういいよ。はなれろよ。

 勅使河原、花形から離れる。

萌美    そうだったんですね!私、絶対に花形先輩は渡しません。いくら副部長だか
らって、それはいけませんよ。

勅使河原  は?

花形    だから、これはヤスリンがこうやってせまってくるんだって!

華枝    何、変な妄想してるんですか!先輩!安田先生に言いつけてやりますからね


花形    だから、ヤスリンが。

勅使河原  おい、黙れ!安田先生、いるぞ。

 安田、舞台に入ってくる。

安田    おう、お前ら。演劇部員は全員そろっているか。

花形    はい。みんな稽古場に揃っています。

安田    そうか、で、ここにいるのは、花形とテシ、それから華枝と萌美だな。

勅使河原  華枝って誰よ?

華枝    まじですか?

花形    中田のことだろ?お前いい加減部員の名前、覚えろよ。

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