CRIMERS

(くらいまーず)
初演日:1998/10 作者:八城 悠
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             八城 悠
登場人物
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   ♀ 外環(ソトワ)

   ♂ 城戸(キド)
   ♀ 南部(ナンブ)
   ♀ 本場(ホンバ)
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              *登場人物名と役どころにも注意。巻末に答えがあります。


NO.1 「誘拐犯の章」
登場人物
     城戸・・・誘拐犯。
     南部・・・誘拐犯。
      娘・・・さらわれた幼い社長令嬢。(外環)
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      母・・・娘の母親。(本場)
     松山・・・警部。
     竹山・・・刑事。
     梅山・・・刑事。

          怪しい音楽。照明『アジト』。
          舞台には抽象椅子(カラーボックス)が2個。
          上手・下手以外に後方中央に出はけ口。        
          薄暗闇の中、一組の男女(城戸・南部)が周囲に如何わしい視線
          を送っている。場所は、とある別荘とでもしておこう。
          設定上、ここには4人の男女がいるのだが、残りの2人は顔を出
          していない。よって、城戸・南部の発言に出る「お前ら」的な表
          現の対象は、観客には見えない残りの2人という訳である。

 城戸 「つまりこういう事か。差出人不明の手紙が舞い込んできて、封を開けてみる
     とこう記されていた。『私は君の犯した罪を知っている』」
 南部 「そしてこの場所と時間が指定されていた」

          沈黙。ため息をつく城戸・南部。

 城戸 「頼むから何か喋ってくれよ。俺達は警察でも何でもない。アンタラと同様、
     呼び出されたんだよ」
 南部 「それともやっぱり差出人って、あなた達なの?」
 城戸 「だーかーらー、首振るんじゃなくて一言『違う』って言ってくれよ」

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 城戸 「まあいい。アンタラを信じると、つまりだ・・・何者かが俺達を脅迫しよう
     としてるらしいな。此処に来たって事は、アンタラも後ろ暗い過去を持って
     るんだろ? なら手を組まないか?」

          沈黙。舌打ちして不機嫌になる城戸。

 南部 「じゃあ、話だけでも聞いてちょうだい。私達はね、3週間前のあの―――」
 城戸 「お、おい!」
 南部 「いいの。人間ってのはね、共通の敵を持った時に最も団結する生き物なの」
 城戸 「だけどよ」
 南部 「こんな事、今まで誰にも言えなかったでしょ。完全犯罪達成者の悲劇よね。
     私さ、話したくて話したくてしょうがなかったの。ね、いい機会じゃない」
 城戸 「・・・そうだな」
 南部 「やりぃ」
 城戸 「アンタラ、過去に俺達の犯した罪ってのを教えてやるよ。それは」
城戸南部「誘拐だっ!」

          音楽。暗転。抽象椅子ハケ。電話台&黒電話、出し。
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          城戸がソワソワと背を向けている。そこは過去の世界、城戸と南
          部の回想シーン。お面をつけた南部が娘(外環)を連れてくる。

 南部 「城戸ぉ、連れてきたよ!」
 城戸 「よし、成功か!」

          バッと振り向く城戸の顔にもお面が。

 南部 「城戸ぉ、こいつに何か言ってやってよ。すっごい生意気なんだから!」
 城戸 「少し位は我慢してやれよ」
 南部 「やーだーっ! だってコイツったら、私が」
 城戸 「(抱き締める)南部っ!」
 南部 「・・・(照れて)分かったわよ」
  娘 「ねえ、一つ聞いていい?」
 城戸 「何かな、お嬢さん」
  娘 「うんとさ、私って誘拐されちゃったの?」
 城戸 「むふふふ、その通り。でも安心したまえ。君の父君から身代金を頂ければ、
     ちゃんと家に帰してあげる」
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城戸南部「カチィン」
  娘 「帰すつもりの人質の前で名前呼び合ってどうする気? 城戸さん南部さん」
城戸南部「・・・あ」
  娘 「わぁおっ、マジ? ド素人よね、あなた達」
 南部 「どうする?」
 城戸 「どうするったって、こういう時はやっぱりアレだろ」
城戸南部「く・ち・ふ・う・じ」
 南部 「やだよ、人殺しなんて!」
 城戸 「俺だってやだよ! 多少のハプニングは覚悟してたけど名前がバレるたぁ」
 南部 「アンタが大っきな声で叫ぶから悪いのよ」
 城戸 「お前の頭にゃメモリィってもんがねえのか! 帰ってくるなり俺の名前叫ん
     だだろうが!」
 南部 「なんですってぇ!」
  娘 「お取り込みの所、悪いんだけどさ。ここは一つ同盟を組まない?」
城戸南部「同盟?」
  娘 「そ。私はね、親が大っ嫌いなの」
 南部 「どうして」
  娘 「そりゃあ・・・いいじゃない、そんな事。とにかく、アイツラのせいで私は
     一生十字架を背負う羽目になっちゃったの! そこへ来たのがこの誘拐。絶
     好のチャンス到来って奴よ」
城戸南部「ふうん、それで?」
  娘 「あなた達は私の復讐に協力する。私はあなた達の事は誰にも話さない。どう
     よ、人質が協力してくれる誘拐。これほどやりやすい犯罪も珍しいでしょ」
 城戸 「確かにな」
  娘 「事が済んだら、私が出鱈目を証言してあげるから。簡単、簡単」
 南部 「・・・どうする?」
 城戸 「・・・よし、手を組もう」
  娘 「そうこなくっちゃ。じゃ、手始めにその間抜けなお面を取ってくれない?」
 南部 「(取って)いいこと? 私達はあなたを信用したのよ。裏切ったら―――」
  娘 「まかせてまかせて。ワクワクするなあ。で、どうするの?」
 城戸 「まずは脅迫電話だ」
 南部 「番号は?」
  娘 「それも調べてないの? あきれた。貸して、私が電話したげる」

          トゥルルルル、トゥルルルル・・・。
          母(本場)が、いそいそと出てくる。上手・下手で舞台分割。

  母 「はいはい、今出ますよ。もしもし、何者です、名を名乗りなさぁい?」
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 城戸 「・・・あんたの娘を預かった」
  母 「はい?」
 城戸 「あんたの娘を預かってる」
  母 「まあ、それは御苦労様。ちょっと換わって下さる?」
 城戸 「え、はあ」
  娘 「何してんの。もしもし」
  母 「ママでちゅよ。また迷子になっちゃったのね。どこの預かり所?」
  娘 「違う! 誘拐だよ」
  母 「愉快? そう、楽しいのね。夕飯までには帰ってくるのよ」
  娘 「違う! ゆ・う・か・い! 誘拐されたんだよ!」
  母 「あらま」
 城戸 「コホン。そういう事だ。いいか、条件を言う」
  母 「いやん、そんな急に。まだ心の準備が・・・」
 城戸 「な、なに恥じらってるんだ」
  母 「(ブツブツと北島マヤばりの感情移入を試みている)」
 南部 「なんなんだ、お前のお袋は」
  娘 「元女優。疲れるでしょ。でも本番はこれからよ」
 南部 「え」
  母 「ブツブツ・・・感情移入、OK」
 城戸 「へ」
  母 「(突然、超劇的に)む、娘を誘拐っ? 本当ですか!」
 城戸 「ほ、本当だ」
  母 「ああ、なんてこと。ヨヨヨヨヨ・・・」
 城戸 「それで要求だがな」
  母 「娘の、娘の声を聞かせて下さい!」
 城戸 「さっき聞いたばかりだろうが」
  母 「一応パターンだから」
 城戸 「ったく。ほら」
  娘 「ママ、助けて! きゃあっ、痛い! パパに連絡・・・身代金を!」
 南部 「馬鹿、大げさだ」
  母 「パパに? ちょっと待ってて。パパーッ、電話よぉっ!」
 城南娘「へ?」

          パジャマ姿の父(前田)、寝ぼけ眼で登場。

  父 「んー、誰ぇ?」
  母 「アラアラ、まだそんな格好で」
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 城戸 「あんた、それでも社長か」
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 城戸 「誘拐犯さ。あんたの娘は預かった」
  父 「冗談はよしこさん」
 城戸 「ふざけんな! よーし、ならコレを聞いてもらおうか」
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  父 「その声は・・・ア、アルマジロ子ぉ!」
  娘 「その名前で呼ぶんじゃねえ!」
城戸南部「あ、あるまじろこ?」
  娘 「だから親が大嫌いだって言ったのよ。普通、娘にこんな名前付けるか?」
  母 「何を言うのです。どんな外敵をもモノともしない頑強な鎧を持ち」
  父 「都合が悪くなると、すぐに丸くなってこびへつらう」
  母 「そんな強い子に育って欲しいと願いを込めて」
 父母 「『アルマジロ子』と」
  娘 「『子』を付ければいいってもんじゃねえ!」 
 父母 「もう、アル子ったらすぐ怒る」
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 父母 「だって言いにくいんだもん」
  娘 「じゃあ、最初から付けんじゃねえよ・・・」

          泣きながら崩れ落ちる娘。南部、手近にあったコップを渡す。

 南部 「落ち着いて。はい、水」
 城戸 「もういい、換われ。分かったな、誘拐だよ」
  父 「ああ、なんてことだ。オイオイオイオイ・・・」
 城戸 「それで要求だがな」
  父 「娘の、娘の声を聞かせて下さい!」
 城戸 「今元気な声を聞いたばかりだろうがぁっ!」
 南部 「落ち着いて。はい、醤油」
 城戸 「ぐべげほほ!」
 南部 「いいかい、身代金は一千万」
  父 「なんだって!」
 南部 「ビタ一文まからないよ」
  父 「みくびるんじゃない!」
 南部 「へ?」
  父 「ウチの娘はそんなに安くない!」
  母 「そうです。失礼にも程があるわ!」
 南部 「えっと・・・じゃあ、いかほどで」
  父 「5億。ビタ一文まからんぞ」
 南部 「・・・分かったよ。身代金は5億」
  父 「そんなに金ない」
 南部 「お前が自分で決めたんだろうがぁっ!」
 城戸 「落ち着け。はい、みりん」
 南部 「ぐべげほほ! おえーっ」
 城戸 「うわっ、きたねぇっ」

          南部、受話器を放り出し、城戸の服の中に吐く。
          城戸と南部、てんやわんやして退場。取り残された娘は呆然。
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  父 「君らはよく怒るなあ。カルシウム足りてるか?」
  娘 「・・・予定は変更だ。身代金は1億円。3時間後にまた電話する。それまで
     に金を用意しておけ。警察には連絡するなよ。約束を破ったら『私』の命の
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  父 「うむ、よく分かった。3時間後だな」
 父母 「じゃあな、アルマジロ子」
  娘 「うるさあーい!(ガチャン)まったく、なんて親だ」

          憤慨しながら、娘も退場。

  父 「さて困った。こういう時は、まず何をすべきかな」
  母 「ドラマだと夫婦で口論の末、結局警察に電話するってパターンが多いわね」
  父 「そうか。・・・(わざとらしく)警察に連絡しよう!」
  母 「駄目よ、あなた! そんなことしたら、娘の命が!」
  父 「じゃあ、このまま犯人の言いなりになれっていうのか!」
  母 「そうよ、娘が帰ってくるならそれでいいじゃない!」
  父 「わからずや!(母の頬をパシッ)」
  母 「ああっ! ああっ! ああ・・・(自己エコー)」
  父 「いいかい、ママ。こういう時はプロに任せた方がいいんだ」
  母 「でも」
  父 「大丈夫、きっと無事に帰ってくるさ!(決めポーズ)こんな感じかい?」
  母 「百点満点ですわ」
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          父が受話器を耳に当てた途端、ピンポーンという音。

  母 「来たんじゃない?」
  父 「さすがに早いな。まだ電話を切ってもいないのに」

          激しい音楽、照明チェンジ。
          変装してきたらしい松竹梅山が躍り出てくる。

 松山 「一目あったその日から!」
 竹山 「恋の花咲く時もある!」
 梅山 「飛んで火に入る夏の虫!」
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  父 「・・・なんだ君達は」
松竹梅山「これはこれはお義父さん」
  父 「君達に、お義父さん呼ばわりされる筋合いはない」
 松山 「我々は、アルマジロ子さん誘拐特別捜査班。通報を受けて参りました次第で
     す。私、陣頭指揮官の松山です」
 竹山 「刑事の竹山です」
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 父母 「はあ」
 梅山 「失礼ですけど、あなた方はド素人ですね」
  母 「恥ずかしながら」
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 梅山 「そんな時の為に、我らが松山警部の『アオミドロでも分かる誘拐講座』をお
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  父 「私にケンカを売りに来たのか」
 松山 「まずコレは営利誘拐です。身代金を要求されてますからな。この場合、金の
     受け渡しという状況が存在する為、犯人の検挙率は極めて(父に振る)」
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 松山 「そう、高いんです! 我々を信用して頂ければ、必ずや3年のうちにこの部
     を甲子園に連れて」
 梅山 「警部、警部、ズレてますよ」
 松山 「(頭を手で抑えて)おっと」
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 松山 「えー、間もなく犯人からの連絡が入りますが、警察には知らせるなと言って
     きた以上、決して我々の存在を悟られないよう御注意下さい。いいですね」
 梅山 「警部、あと1分です」

          いそいそと城戸・南部・娘がやって来る。再び舞台を半々。

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 竹山 「はい(電話線を指でつまむ)」
 松山 「いいですか。出来るだけ長く引き延ばして下さい」
  父 「ほーい。緊張するなぁ」
  母 「楽しみね」
 松山 「あと10秒。くれぐれも警察がいる事を悟られないよう」

          しばしの沈黙。ごくり。・・・・・トゥル

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 松山 「・・・がちょーん」

          竹山と梅山、松山を袋叩き。

 城戸 「な、なんだ。おい、もしもーし!」
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 城戸 「なんだ今のは」
  父 「しょっぱなの軽いギャグだ。気にせんでくれ」
 城戸 「まあいい。金は用意出来たか」
  父 「ああ。これをどうすればいい」
 城戸 「お前の家にファックスがあるな」
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 城戸 「今から送る。それを読め」
  母 「私、取ってくるわね」
 城戸 「タイムリミットは午後6時。1秒でも遅れたら娘の命は無い。じゃあな」
  父 「待て、切るな。・・・切れちゃいましたよ、刑事さん」

          父が振り返ると、松竹梅山は砂山棒倒しをしている。

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  父 「何やってんだ」
 梅山 「そういえば、竹山さん。逆探知は?」
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          そこへ紙を持った母が、首を傾げながら戻ってくる。

  母 「どういう事かしら。うーん・・・」
 竹山 「それが犯人からのファックスですか」
  父 「おお、立ち直りが早い。流石は警部さんの部下ですな」
 松山 「なんの、なんの、南野洋子」
  父 「おっ、こりゃあ一本取られました。なんのなんので」
父・松山「南野洋子。わははははは」
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          母・竹山・梅山、ファックス紙を前にして考え込んでいる。

 松山 「何をウンウン唸ってるんだ」
 梅山 「いえ。犯人からのファックスなんですが、どうも・・・」
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          竹山と梅山はファックス文を大きくした布を壁に掛ける。

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          要求の金額は半分の5千万円。
          それをちゃんと結んで5百万ずつに
          分けてシマ模様の10個の袋に入れて来い。
          タイムリミットは午後6時。
          来た時に金の用意が無い場合、
          指定時間に現れなかった場合、
          お嬢さんの命はない。
          幸運を祈る。アディオス。
           (以下、デジタル数字)135134(マーク)04506
                     誘拐犯より (城戸の印)(南部の印)

 (作者注) 全てフリーハンドの横書きです。そうしないと数字の微妙な説得力が出
      ないのです。パソコン文書の都合上、活字で書きます。
       暗号は日本文の下にズラッとデジタル数字が並んでいます。13513
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      て04506と続きます。このマークがある為、フリーハンドなのです。
       数字の下には、誘拐犯より、と書いてあり、城戸と南部のハンコが押し
      てあります。観客と役者達は壁の布を見て、いろいろと推理を働かせるの
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       蛇足ですが、この暗号と次の爆弾魔の暗号は、事前にチラシやパンフに
      て公開し、挑戦状を載せておきました。公演前に解いて解答を提出すれば
      賞品を出す、という内容です。正解者は全日程合わせて15人程。不正解
      や1問だけの人も多くいました。正解者には、初日は「上演脚本」、以降
      は三面怪人ダダ(ウルトラマンにでてくる怪人で後で出てきます)の指人
      形を贈りました。では本編に戻ります。

 松山 「(音読する。文に続けて)135134・・・これは何て読むんだ?」
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 竹山 「これだけです」
  父 「これだけじゃ、何処に金を持って行ったらいいか分からんじゃないか」
  母 「そうなんですの」
 梅山 「これは、もしかしたら暗号ってヤツじゃないですか」
 松山 「暗号? どうしてそんな事をする必要があるんだ」
 梅山 「知りませんよ。でも、あの数字、あからさまに怪しいじゃないですか」
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  父 「つまりコレを解けば、受け渡し場所が分かるって訳か」
 竹山 「キーポイントは、この変な記号ですかね。何に見えます?」
 松山 「りんご」
 梅山 「ばくだん」
  母 「さくらんぼ」
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  父 「だから、はげおやじだよ。斜め上から見た波平さん」
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 梅山 「あの、コレは昔のポケベル変換じゃないでしょうか」
  母 「どういう事」
 梅山 「例えば13ならア行の3番目、「う」っていう具合に変換していくんです」
 松山 「それだ! それで解読してみろ!」
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  父 「ほらみろ! 私の推理通りだ!」
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  父 「にぶいなあ。つまりウナセという名前のハゲオヤジに金を渡せという事だ。
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 松山 「奥さん、そのオヤジをちょっと黙らせて下さい」
  母 「おやすい御用ですわ」
  父 「コラ、放せ、ムガムム・・・」
 松山 「別の方法を探すか」
 竹山 「さっきからずーっと気になってたんですが、このハンコは何でしょう」
 松山 「城戸と南部・・・まさか本当に犯人のなんて事は」
 梅山 「んな馬鹿いる訳ないですよ」
  母 「分かったわ!」
 松山 「本当ですか」
  母 「この文章は内容を指示すると同時に数字と連動する問題文になってるのよ」
  父 「なるほど!」
 梅山 「(父に)どういう事ですか」
  父 「分からん。ママ、天才!」
  母 「つまり、13ならこの文章の1行目・3文字目っていう風に読むのよ」
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  母 「そう考えると・・・は・・・タ・・・ち」
  父 「みろ、私の推理通りだ! つまり二十歳のハゲオヤジを見つけて」
  母 「(父に必殺技をブチかます)コレも違うみたいね」
 松山 「分かったぞ! この数字の中には0がある。行数も文字数も、0・1・2と
     いうふうに数えるんだ!」
 梅山 「さすが警部! すると」
 松山 「金! ・・・た!(次はマだが流石に言えない)・・・すまん。私が悪かった」
  父 「やはりこの記号を解読するのが先決だな」

          皆があーだこーだ相談している中、竹山は一人離れて座って瞑想。

 梅山 「ねえ、竹山さんもこっちで考えなよ」
 竹山 「もう少し待ってくれ。何かが閃きそうなんだ」
 松山 「『一休さん』じゃあるまいし。いいから来い」

          竹山の襟首をつかみ、引き摺っていく。自然、仰向けになる。

 竹山 「いたたたた・・・あっ!(ガバッと起き上がる)」
  父 「わっ、何だ急に。気持ち悪いな」
 竹山 「分かりましたよ。これは数字なんかじゃありません」
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 竹山 「英語です」
  父 「いったいどうやったらコレが英語になるんだ」
 松山 「愚か者め」

          竹山、壁に掛かった布を上下逆にする。

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 竹山 「犯人も苦労したんでしょう。たった1文字『P』に値するデジタル数字だけ
     が無かった。だから、苦し紛れにあんな記号を作ったんですよ。
     答えは《go shop heIsEI》! 近くに『平成』という店はあ
     りませんか?」
  母 「あります! 駅前の喫茶店です!」
 松山 「私の読みがズバリ! 今何時だ!」
 梅山 「5時半です! はやくお金を分けましょう!」

          袖から縞模様の袋と札束の詰まったトランクを持ってくる。

  父 「しかし犯人は、どうして今さら金額を変更したんだ?」
 松山 「恐らく逃走を考えてでしょうな。紙とはいえ積もり積もれば、とんでもない
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  母 「じゃあ、どうして10個に分ける必要があるのかしら」
 梅山 「警部! もし犯人が10人もいたら手が足りませんよ」
 竹山 「受け渡しを数箇所に分散させるのかも」
 松山 「そうか! こんな暗号にしたのは、人数を集められる時間を奪う為だ!」
  母 「警部さん、時間が!」
 竹山 「警部!」
 梅山 「警部!」
 竹山 「警部!」
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 梅山 「(あかんべー)」
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 竹山 「警部、んな事してる場合じゃありませんよ」
 松山 「そうだった。準備は出来たか。とにかく急いで、喫茶『平成』へ!」
  父 「うおおーっ! 待ってろよ、アルマジロ子ぉっ!」
  母 「今、助けに行くわよー!」

          皆、ドタバタと袋を持って出て行く。
          竹山はアレはあのままでいいのかな、とドアの所でゴソゴソやっ
          ているが、急き立てられて出て行く。しばし沈黙。
          すると、キョロキョロと周囲を窺いながらアルマジロ子、登場。

  娘 「誰もいない。成功よ!」
 城戸 「おお、計画通りだ」
 南部 「ね、お金は、お金」

          金庫に群がる3人(パント)。娘がダイヤルを回す。ぱかっ。

  娘 「あれ、おかしいな?」
 城戸 「馬鹿な!」
 南部 「計画では残りの5千万は金庫の中に」
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 城戸 「うわあっ、全ては無駄骨かあ!」
 南部 「(ほっぽってあるトランクを見て)ねえねえ、コレは?」

          3人、中をのぞいて唖然とする。

 城戸 「わおわおっ! 金だ、5千万だ!」
  娘 「あきれた・・・5千万をほっぽって出掛けちゃったんだ」
 南部 「それだけ、あんたを心配してるって事じゃないの?」
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 南部 「まあ、いいわ。こうしてお金も手に入ったし」
 城戸 「俺達はこれで帰るけど、お嬢ちゃんの仕事はまだ残ってるんだからな」
  娘 「分かってるって」

          思いっきり濃い劇中劇が開始される。

 城戸 「犯人の顔は見たのかね」
  娘 「はい。丸坊主で顔中にピアスをした男とパツキンの青い目をした女でした」
 南部 「何か気付いた事はあるかね」
  娘 「手足を縛られて目隠しをされていましたが、遠くで波の音が聞こえました」
 城戸 「よくやったぞ、お嬢ちゃん。これだけ手掛かりがあれば、犯人は捕まったも
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 城南娘「はーはっはっはっは!」
 南部 「上出来、上出来。じゃ、あとはよろしく頼んだよ」
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 城戸 「・・・じゃあな」
 南部 「(去りかけるが)ねえ・・・もしお父さん達が帰って来てさ、あなたを見て
     泣いてくれたなら・・・もう二度とこんな事するんじゃないよ。じゃあね」
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          娘、一人たたずむ。近付いてくる皆の声。

 梅山 「結局、犯人は来ませんでしたね」
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  父 「なんてことだ」
  母 「あなた・・・」
 竹山 「まあ、気を落とさずに」
  父 「うるさい!」

          娘、父母のかすれた声を俯いて聞いていたが、意を決して袖へ。
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 父母 「アルマジロ子―っ!」
  父 「馬鹿もんが・・・心配したぞ」
  母 「よかった・・・本当によかった」
  娘 「何よ。そんなに泣いちゃって・・・馬鹿みたい・・・」


NO.2 「爆弾魔の章」
登場人物
     本場・・・爆弾魔。
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     客A・・・馬鹿。(城戸)
     客B・・・阿呆。(南部)
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          舞台『アジト』(抽象椅子、出し)。
          照明『アジト』にフェードインすると、城戸と南部が立っている。

 城戸 「つー訳だ。警察のボンクラ共が、ボーズピアス男とパツキンジンガイ女をい
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 南部 「5千万を手に入れた上に、絶対捜査の手は及ばない」
城戸南部「完全犯罪だっ!」
 本場 「あっはっはっはっ!」

          本場が高笑いとともに登場する。

 城戸 「何がおかしい!」
 南部 「何か文句でもあるの!」
 本場 「ごめんなさい。あまりにも幼稚な事を大威張りするもんだから可笑しくて」
 城戸 「幼稚だって?」
 本場 「成功したのは、ただ単に運がよかっただけ。あんな穴だらけの計画を実行す
     るなんて、自殺行為ね」
 南部 「ずっと黙ってたくせによく喋ること」
 本場 「下手に喋って自白テープでも作られたら困るからね」
 城戸 「そうか、それを警戒して2人とも」
 南部 「じゃあどうして今になって」
 本場 「決まってんじゃない。手紙の送り主がこんなお粗末なIQな訳ないもの」
 城戸 「このアマ、言わせておけば」
 本場 「ところでアンタ達、どっかで会った事ないかい?」
 南部 「フン、知らないね」
 本場 「気のせいか。ま、だいたい金目当ての犯罪者ってのは三流ぞろいなのよね」
 城戸 「ほう。じゃあ、あんたは何だっていうんだ?」
 本場 「吹き荒ぶ爆風。猛り狂う炎。乱れ飛ぶ破片。この一瞬の美が私の生き甲斐」
 南部 「爆風? まさか、あなた」
 本場 「察しがいいね。そう、私は・・・爆弾魔だ!」

          音楽。暗転→照明・舞台『刑事部屋』(電話セット&抽象椅子)
          松竹梅山がてんやわんやに会議をしている。

 竹山 「えー、以上が現場周辺を聞き込みした結果です。次に」
 松山 「梅山、その『いたりあんじぇらあと』取ってくれ」
 梅山 「じゃあ警部、その『虎屋』の芋羊羹ください」
 竹山 「仕掛けられた爆弾の分析結果が出ました」
 松山 「違うぞ。これは『ギャランドゥ』っていうオモチャ屋さんのだ」
 梅山 「へー、そんな店知りませんよ。何処にあるんです?」
 竹山 「今回は振動感知式、また手口が違います」
 松山 「えーとね、吉祥寺駅前のパルコの6階だ」
 梅山 「へえ。私も新しく、おいしいアイスクリームの店をね」
 竹山 「コラ! 私が真面目に報告してるんだから、ちゃんと聞いて下さい!」
 松山 「すまんすまん。で、爆弾には何も手掛かりは無いのか」
 竹山 「その話をしてたんですよ。なにしろ毎回、手口が違うので」
 梅山 「普通なら犯人のパターンってのが見えてくるのにね」
 竹山 「だがそれが無い。我々としても対策が立てられない状況です」
 梅山 「やはり別々の事件と考えた方が」
 松山 「いや。絶対に犯人は一人、もしくは同一グループによる犯行だ。いちいちあ
     んなふざけた予告状を送りつける馬鹿が、ゴロゴロいてたまるか!」
 竹山 「我々は、そのおかげで無能呼ばわりですからね」
 梅山 「素直に予告してくれればいいのに。前回は予告状が解けなくて、何も出来ず
     に爆破されてしまいましたからね」

          ジリリリーン、ジリリリーン・・・。本場が現れる。

 松山 「(不機嫌そうに)はい、警察」
 本場 「(声を変えて)やあ、お久しぶりですね」
 松山 「誰だ、あんた」
 本場 「ひどいなあ、この声をお忘れですか」
 梅山 「あっ、警部、アイツですよ」
 本場 「さあ、クイズの時間です」
 竹山 「またやる気か」
 本場 「当然です。私の生き甲斐ですから」
 松山 「罪の無い人達を巻き込むのはやめろ」
 本場 「失礼ですね。そうならないために、こうして予告してあげてるんじゃないで
     すか。尤も、先日のようにソチラの頭が悪いせいで、大勢の犠牲者が出てし
     まった事には、遺憾の念を表しますが。ま、せいぜい頑張って下さいね。あ
     あ、ついでにいい事を教えてあげましょう。今回、私は予告を出した後に爆
     弾をセットしに行きます」
 松山 「なに。という事は」
 本場 「そうです。あなた達がすぐに私の問題を解き、待ち伏せていれば、簡単に私
     を逮捕出来ます。そうそう上手くいかないでしょうがね」
 竹山 「うるさい! 絶対に捕まえてやるからな!」
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 本場 「頼もしい限りです。いいでしょう。解けるものなら解いてみなさい。
       パンドラの起源。
       第二次のハルマゲドン。
       孤島の先に炎立つ。
       乗り物の先頭は、
       最悪の結末。
       呪いの中心は、
       無慈悲の幕切れ。
       懺悔の末に悔い改めよ!
     以上、健闘を祈ります。それでは」

          本場、退場する。

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 梅山 「へいへい。あー、めんどくさ」


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